愛犬の健康を支える「食事」の選び方・与え方とは?[獣医師アドバイス]

食事は、犬が健康な生活を送る上でとても重要な要素です。人とは食性が違うため、人用に調理したものは犬の食事には適しません。また成長や加齢に伴って、食事の内容や与え方にも見直しが必要になってきます。犬の健康を支える食事管理についてみていきましょう。

「総合栄養食」と「一般食」の使い分け

最近は愛犬に手づくり食を与える飼い主さんも増えていますが、必要なカロリーや栄養バランスを考えた食事づくりは知識も手間も必要です。その点ドッグフードを利用すれば、手軽で失敗のない栄養管理が可能です。

ドッグフードには総合栄養食と一般食があります。主食としてよく使われるドライフードのほとんどは総合栄養食なので、フードと水だけで、犬に必要な栄養素を摂取することができます。缶詰やレトルトなどのウェットフードにも総合栄養食はありますが、多くは一般食です。嗜好性に優れているので犬は喜んで食べますが、総合栄養食でないものだけを与えていると栄養が偏ったり、カロリーオーバーで肥満の原因になりかねません。

一般食のウェットフードは、おかずとしてドライフードにトッピングしたり、食欲がないときの食欲増進策などに。また水分が多いので、あまり水を飲まない犬の場合は泌尿器の病気や夏場の脱水を予防するための水分補給にもなります。

食事回数は1日2回にこだわらなくてもOK

フードの給与量はパッケージに記載された分量がめやすとなりますが、犬が太り気味だなと感じたら少し減らすなど、愛犬の状態に応じて調整しましょう。

食事回数は、生後6ヵ月頃までの幼犬や、一度にたくさん食べられなくなっている高齢犬などは1日3〜4回に分けるといいでしょう。成犬は1日2回が一般的ですが、回数に決まりはありません。食事の間隔があくと空腹から吐きやすい犬は回数を増やしたほうがよく、ダイエット中の犬も、小分けにしたほうが同じ食事量でも満足感が得られやすくなります。

おやつは1日の摂取カロリーの20%以下に

総合栄養食のフードを与えていれば栄養面は満たしているので、おやつを与える必要はありません。しかし、食べることは犬の大きな楽しみであり、飼い主さんからもらうおやつは、しつけのごほうびや、飼い主さんとのコミュニケーションを深めるのに役立ちます。おやつを与えるときは、カロリー過多にならないよう、その分フードを減らすこと。また1日の摂取カロリーの20%以内に留めて、栄養バランスを崩さないようにしましょう。

フードはライフステージに合わせて選ぼう

成長や加齢に伴って、必要なカロリーや栄養バランスも変わってきます。フードは犬のライフステージに合ったものを選びましょう。

幼犬用フードは、成長期を支えるために栄養価が高くなっています。1歳を目処に成犬用フードへの切り替えを。そして7歳頃になると、食欲はまだまだ旺盛なのに基礎代謝が低下してきて、太りやすくなります。低カロリー設計のシニア用フードへの切り替え時期といえます。さらに10歳を超えてくると、徐々に食事量が落ちてきます。この時期には少量でも効率よく栄養やカロリーが摂れる食事が求められます。最近はハイシニア用のフードが出ているので、利用するといいでしょう。

犬に与えると危険な食べ物とは

飼い主さんは、自分の食べているものをつい愛犬にお裾分けしがちですが、以下に挙げたのは、犬にとって危険な食べ物です。中毒を起こして命に関わることもあるので、うっかり与えたり、犬が盗み食いしたりしないように注意してください。

●タマネギ、長ネギなどのネギ類 ●アボカド ●ぶどう・レーズン ●チョコレート・ココア ●アルコール ●マカデミアナッツ ●コーヒー・紅茶 ●香辛料・・・等

(監修:石田卓夫先生)