日頃の観察が早期発見につながる!自宅でできる愛犬の健康チェック [獣医師アドバイス]

愛犬に元気で長生きしてもらうためには、自宅での日頃の健康チェックと、動物病院での定期的な健康診断というダブルチェックが重要です。愛犬の普段の様子を観察しておかないと、異変に気づけずに病気のサインを見逃してしまうかもしれません。日常的に愛犬の様子を見たり体を触ったりして、自宅での健康チェックをしっかり行いましょう。

[食欲のチェック]〜食べるしぐさや体重の変化も合わせて確認

「食欲は健康のバロメーター」というように、毎日の食欲や食べ方のチェックは大切です。食欲をしっかり把握するためには、目分量ではなく一定量を与えることが大切です。フードの内容も量も変えていないのに食べ残す場合には、食べるときの様子やウンチの状態、元気があるかどうかなども確認してください。
口内炎や舌炎、歯周病などによって口の中に痛みがあると、食欲が落ちたり食べこぼしたりするようになったりします。口臭やよだれ、口の中の赤みがないかもチェックしましょう。
また、食事と合わせて、水を飲む量を確認することも重要です。暑い夏場や運動の後は飲水量が生理的に増えますが、水をがぶ飲みするようになった場合には、糖尿病やクッシング症候群、慢性腎臓病など、なんらかの病気が疑われます。不妊手術を受けていない雌では、子宮蓄膿症も要注意です。
食欲とともに、定期的に体重も測定して増減がないかを確認しましょう。

[ウンチやオシッコのチェック]〜色、ニオイ、量、回数、姿勢を確認

ごはんを食べたらウンチやオシッコとして排泄するのは、生きていくうえで欠くことのできない生理現象であり、食欲と同じく、重要な健康のバロメーターです。ウンチやオシッコの色、ニオイ、量、回数に変化はないか、ウンチは硬さも毎日しっかり確認しましょう。
正常なオシッコの色は薄い黄色でニオイはそれほどきつくなく、1日の回数は成犬では3〜5回が目安です。正常なウンチはティッシュペーパーでさっとつまめて、接地面にほとんど残らないのがほどよい硬さです。回数の目安は成犬で1日1〜2回で、食事の回数と同じだといわれています。色やニオイは食べ物によっても異なるので、愛犬のいつもの状態を覚えておきましょう。
また、オシッコやウンチをしている様子の観察も重要です。力んでいるのに出ない、トイレで妙な声で鳴く、何度もトイレに行くときは、なんらかの異常が考えられます。

[行動のチェック]〜気になる行動は動画で記録

いつもと違った様子はないか、表情やしぐさ、行動の観察も重要です。どこか1箇所をしきりに舐めたり掻いたりするときには、気にしている部分を確認してみましょう。足先やシッポなどを舐め続けたり咬んだりする場合には、極度の不安やストレスが原因のこともあります。動きが鈍い、元気がない、落ち着きがない、異常に興奮している場合にも、思い当たる原因を考えてみましょう。
そのほか、足を引きずる、歩き方がおかしい、よろける、ふらつく、ふるえるなど、いつもと違う行動が見られるときには、動画で録画しておくと、動物病院で説明する際に大いに役立ちます。気になる行動が見られたら、早めに動物病院に相談しましょう。

[ボディチェック]〜スキンシップを図りながらしっかり確認

愛犬とのコミュニケーションも兼ねて、ブラッシングをしたり体を撫でたりしながら、できるだけ毎日、体の部分ごとに確認しましょう。すみずみまでボディチェックをするためには、どこを触っても嫌がらないように慣らしておくことも大切です。
【耳】耳垢などの汚れやニオイはないか。かゆみはないか。
【目】涙、目やに、充血、しょぼつき、にごりなどはないか。
【鼻】適度に濡れているか。鼻水やくしゃみはないか。
【口】よだれ、口臭はないか。歯石はついていないか。歯肉が赤くなっていたり、白くなったりしていないか。
【足先】爪が伸びすぎていないか、肉球に傷はないか、足の裏に異物がはさまっていないか。
【背中やおなか】触って嫌がったり痛がったりするところはないか。皮膚にフケや赤み、しこり、脱毛、ただれ、かゆみなどはないか。
【お尻】肛門のまわりにウンチによる汚れ、ただれや赤みなどはないか。

ポイントを抑えながら、家庭での「食欲・排泄物・行動」の観察とボディチェックを習慣にしましょう。「いつもと違う」と感じたら、なるべく早めに動物病院で相談してください。

(監修:石田卓夫先生)